代表インタビュー
代表取締役社長:岩野竜志
インターネット広告代理業、個人住宅のTVアンテナ設置、獲れたて国産魚を使ったフィッシュ&チップスを提供する飲食店の展開、etc…。ビジョンズが手がける事業はじつに多岐にわたる。「かなえたい夢がある。でも、実現するには、まだ実力が足りない」「かなえられる場所がない」。そんな人たちがつどい、実力をやしなったり、夢を具体化する場所として機能している会社だからだ。異色のベンチャー企業はなぜ誕生したのか。代表の岩野がたどった人生の軌跡を追いながら、明らかにしていこう。
すべては人との出会いから始まる
「新鮮でおいしい魚を日本全国に届ける仕組みをつくりたいんだ」。ある日、そんなことを熱く語る男と出会った。彼はもともと九州で漁師をしていたという。東京に出てきて、夢の実現に向けて動いたが、かなえることができないでいた。「それなら、ウチに来て実現したらいいじゃないか」。私はそういった。彼はいま、ビジョンズの新規事業のひとつ、鮮魚のホールセラーの中心を担ってくれている。
いつだって、ビジョンズの事業は、「こんなことをやってみたいんだ」「これを実現できれば、たくさんの人に喜んでもらえる」という強い想いや斬新なアイデアを持った人との出会いから始まる。
私が事業プランを描き、実現するために必要な人を集めるのではない。私のまわりになにかを始めたいメンバーが集まり、事業が立ち上がる。「この人の才能を存分に発揮させたい」「やりたいことを実現できる場所をつくりたい」「一緒に仕事をしたい」。そんな気持ちこそが、私の経営の原点だ。
「YOSHIKIみたいになりたい」の夢破れ…
子供のころから、友達がやけに多かった。人見知りをしない性格で、どのクラスにも友だちがいた。そんな仲間たちとおもしろい遊びをいろいろと考え、日が暮れるまで一緒に過ごした。
高校生になると興味は音楽に移り、仲間とバンドを組んだ。バンドを始めたのは、X JAPANのYOSHIKIにあこがれたから。彼のように有名になり、人気と地位と名声を手に入れたいと思ったから。
だが、現実は甘くない。卒業後も音楽活動を続けていたが、自分の才能でプロとして成功するのは難しいと気づいた。また、音楽業界の実情も見えてきた。華やかに見える世界だが、すごい才能をもっていても、音楽だけでは食べていけない人がたくさんいることがわかった。音楽で生きることは、20歳のときに、あきらめた。音楽以外でなにか自分を輝かせる方法はないか。模索を続けた。
自分のまわりを見わたしてみた。すると、音楽活動をするなかで、自然とさまざまな人たちとつながりができていた。ミュージシャンやDJだけでなく、メディアやインターネット広告などの世界で活躍する人たちがたくさんいた。
自分には特別な才能はないかもしれない。だが、この人たちの得意分野や経験値をひとつに集結させれば、信じられないくらい大きなチカラを生み出せるんじゃないか。そのためには、まず組織がいる。会社が必要だ。そこではじめて、ビジネスの世界に可能性を見出した。
そこでビジネスを実践的に学ぼうと、経営者との距離が近い小さな組織を選び、広告代理店など、いくつかの会社で働いた。経営者のタイプも十人十色。強力なリーダーシップを発揮し、トップダウンで会社を引っ張る経営者もいた。ち密な戦略を立て、事業を成功に導く経営者もいた。そんな人たちからビジネスのイロハを学んだ後、25歳のとき、ビジョンズをつくった。
はじめから順風満帆とはいかなかった。失敗もあった。いや、失敗のほうがはるかに多かった。だが、不思議なことに悲壮感はなかった。もともと楽観主義者で好奇心おうせい。事業に失敗して大損しても、「ダメだったな。よし、次は違うやり方をしてみよう!」と前を向いた。失敗を経験するごとに、仲間とのきずなが強まっていった。苦労も多かったが、みんなで新しいことにチャレンジしていくことが、なによりも楽しかった。
たどりついたテーマは「生活インフラ」
だれかがすでに開拓した道を歩くのは好きじゃない。ゼロからイチを生み出すことが好きだ。他社がやらないこと、大手じゃできないことをする。だから、そのぶん、遠回りをし、トライ&エラーを繰り返してきた。そうやって、ようやくたどりついたのが、生活を支えるビジネスだ。
現在、ビジョンズの中核をなすTVアンテナの設置事業では、年間2万件にものぼる実績がある。TVアンテナの設置では、一般家庭の方がお客さまとなる。お客さまのご自宅を訪問するうちに、「こんなことはお願いできませんか」「○○○○で困っているんだけど……」といった要望が届くようになった。
それにこたえていくうちに、壁の断熱シート、システムキッチン、給湯器、ウォーターサーバーなど、手がけるビジネスが広がっていった。TVアンテナそれ自体についても、これから4K・8Kの時代となり、映像表現がぐんと豊かになっていく。また新たなニーズが生まれるだろう。
TVアンテナ設置をコアにした住宅関連事業という絶対的に強い分野をつくることができた。そして、「鮮魚をやりたい」「スマホコンテンツをつくりたい」といった、新しい夢をもつ人たちがビジョンズにジョインしてくれたおかげで、事業ドメインがどんどん広がっていっている。
こうして、衣・食・住という日々の暮しをよりよく、より豊かに変えるものを提供していくこと。つまり生活インフラがビジョンズのテーマとなった。
会社とバンド活動に、本質的な違いはない。
これからのビジョンズは、衣・食・住をテーマにさらに事業を多角化していく。そうやって、日々の生活のなかでなにか困ったことが起きたとき、まっさきに名前を思い出してくれるような企業になりたい。
そのためには、取りあつかう分野を増やす必要がある。各分野において、最初は小さなエリアから始めて地域No1になる。そしてそれを全国展開する。そのなかから海外にもっていく事業も出てくるだろう。
いま、社会が大きく変わろうとしている。AIが普及していくと、なくなる仕事も多いだろう。だが、絶対になくならないものがある。それは、人の生活に直接かかわる仕事だ。ビジョンズが手がけるのは、まさに生活の基盤となる「家」を中心とした商品やサービス。AIには絶対にできないリアルなモノやコトを、ワンストップで提供できる会社をめざす。
それができるのは、ビジョンズに個性あふれた社員が集まってきてくれているから。その個性の強さには、いまさらながら驚かされている。そうした個性がひとつのモノ・コトに向かうときのパワー。それは、音楽バンドに似ているかもしれない。
バンドでは、それぞれが得意の楽器やパートを受けもつことでひとつの曲を演奏する。会社も、それぞれ違った役割を、一人ひとり違った性格や能力をもつ者が受けもつことでうまく回っていく。だから、ビジョンズでは個を大事にする。個を認めていく。
自分では気づかないかもしれないが、誰もがその人にしかないすぐれた能力を必ずひとつはもっている。それを見つけ出し、伸ばせる環境を用意してあげたい。そして、夢をカタチにできるチカラをやしない、実現できるチャンスを提供していきたい。ビジョンズは、社員全員のビジョンを実現させるための場所であり続けたいと思っている。
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