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役員インタビュー

専務取締役:水上 太加志

多様なビジョンをもつ人々が集まり、ビジョンを具現化していくベンチャー企業、ビジョンズ。そんな異色の企業では、どのような基準で人財を採用し、どんな方法で社員を評価しているのか──。それを語るのに、彼ほどの適材はいないだろう。専務取締役・水上太加志。代表の岩野と二人三脚で経営に携わり、人材採用を含む人事全般を担当する。就活生が関心をもちそうなテーマを中心に、水上に語ってもらった。

98点をくやしがれるマインドがあるか

ーどんな人財がビジョンズで活躍できますか。

ー大前提として積極性や成長意欲があることが重要です。それがあれば、学歴や学生時代の専攻は、採用にあたってまったく考慮しません。仕事に必要な専門知識は入社後に学んでくれれば十分ですから。実際、ビジョンズでは大学卒ではないアルバイト出身者がマネジメントをまかされ、会社運営で重要な役割を果たしてくれている例もあります。


ー積極性や成長意欲がある人財の具体例を教えてください。

ーたとえば、新卒入社のある女性社員。とても努力家です。彼女はいま、TVアンテナの設置工事のコンサルティングをおこなう部署で活躍してくれています。そんな彼女に、電気工事士という国家資格をとってもらうことになりました。彼女自身が設置工事に携わることはないのですが、お客さまへ適切なご説明をしたり、工事を担当してくれる人たちに的確な指示が出せるようにするためです。

試験での合格ラインが60点のところ、彼女は96点。見事、資格を取得しました。ですが、喜ぶどころか、とてもくやしがっていました。理由を聞くと、「100点をとれなかった自分を許せない」というんです。だれにいわれるまでもなく、“自分との戦い”に挑むその姿勢に感心させられました。彼女のような意欲をもつ人財が、ビジョンズにはたくさんいますよ。

「大手企業の内定者」とは違う層が入社する

ー意欲ある仲間から刺激を受けられる環境なのですね。

ーはい。ビジョンズはベンチャー企業ですから、大手企業や公共機関のような安定した職場を求める方の期待にはこたえられないかもしれません。でも、逆に「そういう職場にはあきたらない」と考える人にはぴったりです。新卒社員のなかには、大手企業の内定をけったり、公務員への道から方針転換して、ビジョンズに入社してくれた人も少なくないんです。

そんなひとりに、「なんで大手をけってウチに来たの?」と聞いてみたことがあります。すると、「その大手企業の内定者懇親会に参加したところ、自分とほかの内定者の意識の違いにがくぜんとした」というんです。やりたいことが明確になっていない人や、周りに流されている感じの人が多く、「ここは自分のいるべき場所ではない」と判断。試験を受け直してビジョンズに来たのです。


ーなるほど。そのほかに活躍の条件はありますか。


ー「自分自身で期限を決められる」ということも大事ですね。学生時代って、じつは期限やスケジュールは他人が決めてくれているんですよ。「中学を卒業したら高校や大学に行って」というふうに。やるべきこと、行くべき道は事前に決まっている。社会人になると、そういうお膳立てはなくなって、すべて自分で決める必要があります。目の前の仕事にしろ、長期的なキャリアプランにしろ、自分で「いつまでになにをするか」という期限を決め、そこに向かって進んでいくことが求められます。

ー確かにそうですね。自立精神にとんだ、ベンチャー志向の人財がビジョンズに向いているわけですね。


ーええ。ただ、「尊敬する人はだれですか?」と聞かれて、マスコミによく登場するIT経営者の名前をあげる人が、全員、本当にベンチャー志向なのかといえば、そうではないと思っています。はなやかな部分や表面的なところだけを見ている人は、「ちょっとウチにはどうかな」という気持ちはあります。


ーとはいえ、採用面接の限られた時間のなかでは、その人がどんな志向をもっているのか、見きわめるのは難しいと思います。


ーいいえ、それがそうでもないんです。出会って10秒くらいで「この人はこういう性格だ」というのが直感でわかる。

じつはぼくは、プライベートでDJ活動をしていて、仕事以外で年間1,000人くらいの人とアドレスの交換をしています。スマホのアドレス帳には約3万人が登録されているほど。日々たくさんの人と会っていますから、ヒトを見る目は確かだと思いますよ。

結果を出せるチカラを育む教育制度


ーでは、入社後の教育研修について教えてください。


ー入社後、まず2泊3日の新入社員研修で社会人のマナーやビジネスパーソンとしての考え方、行動の仕方など基本的なことを学びます。その後の1ヵ月かけて、TVアンテナ設置工事のコールセンター業務に就き、お客さまとの接し方、提案の仕方などを実地に修得します。

たとえば、お客さまが求めているものを敏感に察知して判断するスキルであったり、適切な声のトーンや間のとりかたなどを含めた提案能力を高めていきます。これらは将来、どんな仕事に就こうとも役に立つものです。商品知識については、「2年にいちどしかお客さまから聞かれることがないだろう」というようなことまでも網羅し、徹底的に教えます。


ー結果を出せるためのノウハウや知識を身につけたうえで、実戦に出ていくわけですね。でも、新人の場合、結果が出て、給与アップになるまでに、時間がかかるのでしょうね。


ーいいえ。大学卒の新人の場合、月給25万円からスタート。1年目のうちに39万円までアップするケースもありますよ。


ーえっ。その仕組みを詳しく教えてください。


ーわかりました。ビジョンズの社員評価は、大きく2つの側面でみていきます。ひとつは「姿勢」。たとえば、朝出社したときに「おはようございます」といえているかとか、自分のデスクまわりの掃除をしっかりするといった、誰だれでもできることができているかを評価するもの。

もうひとつが「行動」。これは、仕事で目標を達成できたり、数字面の成果を出すこと。2つのうち、より重要なのは「姿勢」です。だから、仮に仕事ですごい成果を出した人でも、「姿勢」の評価項目でマイナスがあったら評価はゼロです。なにしろ、だれでもできることができていないわけですから。

ー「行動」は客観的な数値がありますが、「姿勢」のほうは評価者によって基準がばらつき、評価される側が不公平感をもつのではありませんか。


ーいえいえ、そうならないように、評価基準を明確化しています。たとえば、朝のあいさつであれば「ドアを開けてから○秒以内に、顔を執務室内に向けていて、執務室のいちばん奥にいる人にでも聞こえる音量で、『おはようございます』と発声する」と。デスクまわりの掃除であれば、「退勤する時点で、机の上になにも置いておらず、パソコンの横にキーボードを立てかけてある」とか。その基準に外れていればNGと明確化してあるので、評価者によるばらつきはないんです。

ーなるほど、とてもフェアですね。そこまでして、「姿勢」を大事にしている理由を聞かせてください。


人を思いやれる風土をつくりたいからです。ときには仲間のため、部下のために自分のことをあと回しにできるような人が集まる組織にしたい。たとえば、ひとりで1,000万円の売り上げをあげられる人よりも、本人の成績はそれほどでなくても400万円を売り上げるメンバー3人をサポートしている人のほうが、ビジョンズでは評価が高くなります。

人を助け、人の成長をうながせるという行動そのものに価値があります。それは数字としてはあらわれないのですが、会社全体にとても良い影響を与えてくれるものです。一方、いくら成績がよくても、そのことにあぐらをかいて、ごうまんな態度をとったり、自分勝手な行動をとるような人は、ビジョンズの風土にはフィットしないでしょう。

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